院長です。今回は、私の歯科矯正における師匠で恩師である、日本大学歯学部矯正科の教授であった納村(なむら)先生について書きます。

私の矯正科の大学院生でした、そしてその時の指導教授が納村教授だったため、歯科矯正学の臨床、研究、教育における直接の指導者だったわけです。矯正科にお世話になったのは7年間だったので、かなり長い期間にわたり、公私にわたりお世話になったのです。つらいことも楽しいこともあったのですが、

医局に残った最初の年は約6が月は臨床訓練の時期で、朝9時から夜10時まで月曜日から金曜日までみっちり仕込まれました。その時のことは、つらい思い出として残っています。カリキュラムを完全に終了しないと臨床に上がれないとなれば、必死に勉強し練習をして努力をしていました。

納村先生は矯正専門医になるための教育をシステマティックにした日本における第一人者ではないかと思います。もともと先生はUSCに留学されていて、その時アメリカの臨床教育を目の当たりにして、自分が日本で日本人のドクターに対して教育をしていこうと考えたのだと思います。矯正科医局員の一年目の臨床教育は本当によく歯科矯正学すべても網羅した教育だったと思い、感謝しています。

楽しかった思い出は、大学院を卒業後にアメリカのアリゾナ州ツーソンで行われている歯科矯正のセミナーに参加したことです。約2週間でしたが、世界各地から矯正医が来ていて、様々なドクターと朝から晩までディスカッションをしたことは今でも楽しい思い出です。このセミナーの参加は、納村先生の推薦があって現地のインストラクターから一目置かれました。「君たちは分かっているよね」「出来るでしょ」と言われていました。

こういう過去があって、現在があるのです。